医療を志す理想的環境
兵庫医療大学

医療を志す理想的環境

兵庫医療大は薬学部、看護学部、リハビリテーション学部(理学療法学科、作業療法学科)の3学部4学科がある。兄弟校である兵庫医科大医学部、併設する兵庫医科大病院と密接に連携し「医療総合大学」として充実した学習環境を提供している。「チーム医療教育の実践」「地域に生き、地域と共に学ぶ大学」をキャッチフレーズに掲げ、医療現場に優秀な人材を輩出し続けている。

実践的な学び場が充実 国家試験、就職で高い実績

チーム医療教育に力 他学部、大学と共同実習

兵庫医科大学、病院と強力な連携

3学部4学科を有する兵庫医療大は「医療総合大学」として優秀な人材を輩出している 兵庫医療大は同じ学校法人に属する兵庫医科大、兵庫医科大病院、兵庫医科大ささやま医療センターと教育、研究、診療において一体となり「医療総合大学」として学生たちの学びを全面的にサポートしている。兵庫医科大は1972年に開学。兵庫医科大病院は高度先進医療を担う阪神地区の基幹病院として、ささやま医療センターは丹波地区の医療を支える総合病院として、それぞれ地域医療に貢献している。
同一法人内に実践的で高度な学びの場があることが兵庫医療大の最大の強み。開学10年目を迎え、医療総合大学としての基盤を完成させつつ、多彩な教育研究プロジェクトにも取り組んでいる。
薬学部は、医療現場で他の医療専門職者と連携して「チーム医療」を担えるコミュニケーション力と実践力を備えた「薬学人」の育成に力を注ぐ。2年次からの少人数制長期密着型ゼミナールが特長で、6人前後の学生に1人の教員が担任として付く。卒業生は薬剤師やMR(製薬会社の営業担当)などに従事して社会で活躍している。
看護学部では高い看護実践能力とともに国際的視野も備えた看護職者の育成に努める。ほぼ全ての課程において、兵庫医科大病院で実習を受ける。卒業生の約6割が同病院で勤務しており、先輩から教わることができる点も、学生には安心だ。これまでの卒業生の国家試験合格率はほぼ100%、就職率も100%を達成している。
リハビリテーション学部(理学・作業療法学科)は、兵庫医科大病院やささやま医療センターとの連携で理論と実践を身に付け、さまざまなニーズに応えられるリハビリテーションのプロを育成している。定員は各学科40人で教員と学生の距離が近く、講義と演習を組み合わせた形態の授業を多く取り入れ、国家試験合格率は毎年100%近い結果を残している。

「チーム医療」を考える兵庫医大医学部を含めた4学
部合同チュートリアル学習も特色
「チーム医療」とは医師や薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士などの医療専門職者が、互いの専門性を尊重し、チームとなって治療を行う医療形態。兵庫医療大ではチーム医療を実践できるよう、3学部とも在学中に兵庫医科大の医学部と一緒に学ぶ機会を多く設け、チーム医療を学べるカリキュラムを充実させている。
1年次の夏休み前には、3学部4学科の学生全員が兵庫医科大病院で「早期臨床体験実習」を受ける。300人を超える学生が学部混成による少人数グループに分かれて、同病院の病棟など各施設で実習。その後、兵庫医科大医学部の学生を招き、4学部合同でチュートリアル(学部混成の少人数グループ)学習を行う。
上級生になると「薬学概論」「看護論」「総合リハビリテーション論」など、自身の所属と異なる学部の科目を受講し、幅広い視点で専門領域を学ぶことができる「オムニバス講義」が用意されている。
兵庫医科大医学部の学生も含めた学部混成のグループで行う「チーム医療論演習」では、各グループに漠然とした症状が示され、そこから疾患を特定し、手術前、手術、術後ケアでそれぞれが果たす役割を決める。その後、まとめた治療方針をプレゼンテーションし、検討を加えることで、実践的なチーム医療を学んでいく。

企業と提携し商品開発支援

社学連携推進機構

地域社会との協働拠点として発足した「社学連携推進機構」の主催イベント 地域社会における教育研究活動の協働拠点として昨春、学内に「社学連携推進機構」を発足させた。同機構は「包括的医療人育成教育」と「大学と社会の協働」のプラットフォーム、という位置付け。発足以来、大学の知見を社会に還元するだけでなく「地域から学ぶ」という姿勢を鮮明にしている。
「社学連携」の取り組みの一つとして、丹波市、兵庫県丹波県民局と連携協定を結び、兵庫県の「丹波薬草産地再生事業」に参画している。また、2014年度からは兵庫県の「『農』イノベーションひょうご推進協議会」に参画し、兵庫県の特産品を活用した機能性飲食料品の開発に取り組む企業と連携協定を締結。「ひょうご農商工連携ファンド採択事業」や「中小企業庁ものづくり・商業・サービス革新補助金採択事業」を連携大学として支援している。
馬場明道学長は「社学連携の方針を明確に打ち出したことで、自治体と密に連携できるようになった。共同研究を通して学生たちはプロジェクト・ベースド・ラーニング(課題解決型学習)を実践している」と手応えを話す。

伝統医学や国際感覚養う

海外短期研修や交換留学

豪州国立アデレード大学での看護研修 希望者対象の海外短期留学プログラムも用意されている。  
薬学部での学生を中心として、2013年から漢方の本場・中国で伝統医学や薬学に関する知識を深める短期留学を実施。学生たちは提携校の北京中医薬大で講義を受けるほか、大学付属の病院で診療を見学。病院の薬剤部や薬局で煎(せん)じ薬の調剤などについて学んでいる。  
看護学部では「国際的な視野を身に付けた看護職者」を育成するため、これまでに欧州の看護や医療事情を学ぶ研修を実施してきたが、2014年からは学術交流協定を結んだ豪州の国立アデレード大と看護学生の交換留学も始めた。学生たちは約3週間の日程で現地を訪れ、留学を経験。異文化を理解するグローバルな視点を養い、将来国際社会で活躍できる看護専門職の育成が期待されている。

成績上位者は学費一部免除

兵庫医療大は入学生、在学生向けに、それぞれ独自の特別奨学金制度を設け、学生を経済的に支援している。
入学時には、入試成績上位者に対して初年度学費の一部を免除する(対象は一般入試前期A日程、センター試験利用入試前期日程)。次年度以降も成績上位を維持すれば一部免除の継続は可能。入学時に奨学金対象にならなかった場合も、学年ごとに前年度の成績が上位の学生は、その年度の学費が一部免除される。

学長に聞く

医療職者への夢後押し

馬場明道学長 ―どんな大学ですか。

学校法人兵庫医科大学を母体とし、2007年に開学。薬学部、看護学部、リハビリテーション学部(理学療法学科、作業療法学科)の3学部4学科と薬学、看護学、医療科学の3研究科を擁し、兄弟校の兵庫医科大や付属の兵庫医科大学病院とともに地域医療を支える医療専門者の育成に取り組んでいます。

―教育の特徴は。

異なる医療職種が連携する「チーム医療」は、現在の医療現場で求められる医療の形態で、本学でもチーム医療の実践に向けた教育に力を注いでいます。学部ごとの専門課程とともに、医科大医学部を含めた4学部合同で行う授業では、異なる医療専門職者同士が理解するためのコミュニケーションの重要性と協働するためのスキルを培います。実際の医療現場でスムーズに協働するためには、学生時代から医療チーム内の各自の役割を理解する必要があります。1年次に行う「早期臨床体験実習」は、早くから医療現場を知ることで医療職への動機付けを行う狙いがあります。

―開学10年目を迎えました。

開学以来、チーム医療教育の実践に取り組み、地域との連携も模索。昨春は「地域に生き、地域と共に学ぶ大学」としての社会との協働プラットフォーム「社学連携推進機構」を設置しました。大学の知見を社会に還元するだけでなく、大学も地域から学ぶ新たな試みです。医療総合大学としての基盤は既に整い、今後10年は基本的な枠組みの上に各学部、研究科がいかにレベルアップしていくかだと思っています。本学は「厳しいけれど面倒見の良い大学」。各職種とも国家試験をパスするには相当な勉強が必要ですが、学習困難な学生に対しては、個別の支援を実施しています。医療職者を目指す強い意志を持っている学生を待っています。

在学生からのメッセージ

「医療」を幅広く学べる

看護学部看護学科3年 松本佳子さん(20)

看護師である親戚が療養中の祖母を看護している姿を見て、私も病気やけがで苦しんでいる人の力になりたいと思い、看護の道を志しました。
兵庫医療大を選んだ理由は、医療系の学部が集まった中で、学部や職種を超えて医療について幅広く学ぶことができ、医療現場で求められる「チーム医療」にも取り組んでいるから。また、同じ法人内にある兵庫医科大病院と日ごろの授業や臨床実習で専門性の高い学びができることも魅力でした。
3年生となった今、助産師になるという新たな目標に向かって頑張っています。

大学概要

住所 神戸市中央区港島1-3-6
アクセス ポートライナー「みなとじま(キャンパス前)」徒歩約10分
学部(本年度定員) 薬学部医療薬学科150人、看護学部看護学科100人、リハビリテーション学部(理学療法学科40人、作業療法学科40人)
教員 教授39人、准教授14人、講師36人、助教24人、助手8人
在学生 1,714人(大学院生含む)
ホームページ http://www.huhs.ac.jp/

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