社会で輝く女性を育成
神戸女子大学

社会で輝く女性を育成

文学部、家政学部、健康福祉学部、看護学部を擁する神戸女子大学。「自立心」「対話力」「創造性」を教育目標に社会に貢献できる女子教育を目指し、学生一人一人に対するきめ細かい指導を行っている。国家試験では高い合格率を誇り、特に教職支援センターの設置で教員採用試験対策を強化。さらに企業や外部の団体と連携するなど、社会人になったときの実践力を養う教育にも力を入れている。

教職支援センター

「先生になる夢」後押し

手厚い教員採用試験対策

センターには学生が自由に使えるスペースがあり、
サポートや相談もワンストップで行える
神戸女子大学は2007年に教職支援センターを設置。他大学に先駆けて教員免許取得や採用試験対策の手厚い支援を始めた。17年度の教員採用者実績のうち小学校の教員就職者数は50人で、教育学科の就職者の7割が教員の道に進んだ。同センターの取り組みの成果といえる。
1年次の9月から4年次の教職試験直前まで、入門講座、基礎講座、全国模擬試験など対策プログラムなどを開講し試験に備える。「大学入試で勉強したことを忘れないよう、1年次から途切れることなく勉強を続けることが合格への近道」と事務部長の多畑寿城さん。
センター内には学生が自由に使用できるスペースがあり、過去の教員採用試験の問題や教科書、指導書の閲覧、インターネットを利用した検索もできる。昼休みや放課後でも自主的に勉強会を開いたり、現役教員の卒業生から教育現場の生きた話を聞くことも。
教員採用試験対策に直接関わるスタッフだけでなく教育実習やスクールサポーター、教員免許状申請、教職課程の履修相談などを行う部門も併設し、サポートや相談などをワンストップで行う。県外の教育委員会とも連携をとり、各地域の求人や教育現場の特徴などの情報を提供する点も学生に喜ばれている。

健康スポーツ栄養学科

ヴィッセル神戸とパートナーシップ 選手の食事調査、栄養指導

ヴィッセル神戸のユース選手に手助けすることで実践経験を積むことができるのが健康スポーツ栄養学科の特徴だ 健康福祉学部健康スポーツ栄養学科では、健康やスポーツに必要な栄養指導や運動指導を提供できる、実践力を備えた新しいタイプの栄養士を育成している。
 授業やゼミの一貫としてサッカーJリーグ1部の地元チーム、ヴィッセル神戸とパートナーシップを締結。ユース選手が入居する「三木谷ハウス」で食事作りの実習を体験。選手の食事のとり方を直接見ることで、メニューの工夫、栄養管理を学ぶことができる。
また、さまざまな種目やカテゴリーのスポーツ選手の3日間の栄養摂取量や体組成を調査し、一人一人の適正な摂取量や食事バランスを計算して、実際に食事改善のアドバイスも行っている。このような実践的な取り組みの中で、アスリートならではの問題点を解決できる力を身に付けていく。
指導を担当するのはオリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)の専属管理栄養士などさまざまなスポーツの栄養指導を経験してきた坂元美子准教授。「将来プロを目指している選手の実践的な手助けを学生のうちからできるのは貴重な体験。フィールドワークとして選手たちと人間関係を築きながら学習することは、社会に出た時の実践力として役立つはず」と語る。
学生からは「栄養調査は大変だが、選手が喜んでくれるのでやりがいを感じます」「卒業時に選手から『毎日おいしい料理をありがとう』と感謝の言葉をいただくと本当にうれしく、ずっと応援したくなります」など、現場を体験したからこその生き生きとした感想が寄せられている。
「今後、選手の運動機能の測定を取り入れて、パフォーマンスアップにつながる栄養指導も行っていきたい。さらに選手と関わりながらの実践的な学びの場となりそうです」と坂元准教授は意気込む。

社会福祉学科

福祉先進国へ海外研修 最新の介護 現場で学ぶ

社会福祉学科では福祉先進国のデンマークへ海外研修を行い、最新の介護の技術や考え方を学ぶ 健康福祉学部社会福祉学科では3年前より福祉先進国であるデンマークとドイツでの海外研修を実施。北欧型福祉社会の仕組みや制度を学ぶと同時に、現地の人々との交流で国際的な感覚を養うことが目的だ。
昨年のデンマークの研修は約1週間。研修前には、北欧の福祉や医療、渡航先の文化や言語などの授業を開講。現地での交流のために学生が手作りのお土産を作り、レクリエーションを考えるなどの準備も行った。
デンマークでの訪問先は介護職養成学校や国民高等学校、統合型幼稚園、補装具センター、認知症デイケアセンター、高齢者センター、高齢者ケア住宅など。学生たちは現場を見学し、介護スタッフの話を聞くことで、国内では知り得ない介護への考え方や方法を体験した。デンマークプログラムの参加者の一部は、ドイツへも足を延ばし見学と研修の旅を続けた。
「介護に対する見方が大きく変わった。『介護=忍耐』というイメージがあったが、それは間違いで、自分の身体を守りながら介護する方法が北欧では根付いていた」「デイケアセンターで認知症高齢者の方々が生き生きと生活していた。自分の居場所があり、大切に思ってくれる人がいることの大切さを学んだ」「日本での介護の考え方、技術、働き方について考えさせられた」などの感想が学生たちから寄せられた。海外研修が将来の進路や生き方を考える貴重な体験となっている。

11日にオープンキャンパス

オープンキャンパス 授業体験や相談コーナー

オープンキャンパスでは学生スタッフが参加者をアテンドする 神戸女子大学のオープンキャンパスが6月11日、須磨キャンパスとポートアイランドキャンパスで開かれる。
各学科の授業体験ができるミニ講義を実施するほか、入試相談や学科相談のコーナーを開設。国際交流、キャリアサポート、教職支援などさまざまな相談にも応える。また、学生が学生生活の多彩な体験を発表するプログラムや、保護者向けのプログラムも用意。食堂でランチが体験できたり、各キャンパスでの特別イベントが楽しめるなど、充実した内容になっている。
参加者をアテンドするのは学生スタッフたち。実際に現役の学生と触れ合うことで、神戸女子大学の雰囲気や校風を知るいい機会になりそうだ。
入試広報部の中野照夫さんは「まずスタートはオープンキャンパスに参加すること。自分の目と耳で感じ、学生たちと気軽に話してみてください」と語っている。
当日はJR須磨駅~須磨キャンパスを往復する無料シャトルバスが運行される。

学長に聞く

総合的な人間力を育成

中島實学長 ―教育方針を。

社会の中で自立し、社会に貢献する女性を育成する建学の精神を貫き「自立心」「対話力」「創造性」を養う教育を目指しています。とりわけ「対話力」では、技術としてのコミュニケーション能力だけでなく、いい人間関係を築くための人間力を育むことを重視しています。また「創造性」は単にユニークな発想を期待するのではなく、基本を身に付けた上で、さらに発展的な方法を探ることが大切です。総合的な人間力の育成を教員一人一人が意識して教育に当たっています。

―どんな校風ですか。

他校の先生方からよく「素直で明るく前向き」と評価していただきます。ボランティア活動など良いと思ったことにストレートに取り組む率直さがある。学生の気質は総じて穏やかで堅実です。内に秘めた力のある学生が多く、私たちが支援することで一気に伸びることがよくあります。

―学生の支援、サポートに力を入れているのですね。

教員採用試験対策を1年次から行う教職支援センターをはじめ、管理栄養士や社会福祉士、精神保健福祉士などの国家試験にそれぞれ対策室を設けています。その結果、非常に多くの合格者を出し、成果を上げています。学生は卒業後の進路を真剣に考えており、それに応えるのが大学の役割です。教員と学生数の割合も、教員一人に対し学生19人という手厚いサポート体制を確保しています。

―受験生にメッセージを。

高校卒業まで授業や部活にいっぱい取り組んでほしい。その中で自分の進路についてしっかり考えてください。私たちもみなさんの夢や希望をかなえるために精いっぱい助力したいと思っています。

在学生からのメッセージ

衣食住を幅広く学べる

家政学部家政学科4年 西元美樹さん(21)

家政学科を選んだのは、人間の暮らしに関わる衣・食・住を幅広く学べると考えたからです。
入学後に何か資格を取りたいと思い、ゼミの先生に勧めていただいたTES(繊維製品品質管理士)を受験し、論文の添削など先生に親身にアドバイスしていただいたおかげで合格することができました。先生方がとてもフレンドリーで、学生一人一人に向き合ってくださるので、この大学を選んで本当に良かったと思っています。
将来は大学で学んだことを生かし、品質管理に関わる仕事をしたいと考えています。

大学概要

住所 須磨キャンパス=神戸市須磨区東須磨青山2の1
ポートアイランドキャンパス=神戸市中央区港島中町4の7の2
アクセス 須磨=神戸市バス75、72、71系統「高倉台南口」下車徒歩3分
ポーアイ=ポートライナーみなとじま駅下車徒歩5分
学部(本年度定員) 文学部日本語日本文学科60人、英語英米文学科60人、国際教養学科(神戸国際教養学科から名称変更計画中)40人、史学科60人、教育学科165人、家政学部家政学科80人、管理栄養士養成課程150人、健康福祉学部社会福祉学科80人、健康スポーツ栄養学科80人、看護学部看護学科80人
教員 教授87人、准教授40人、講師14人、助教13人、助手25人
在学生 3381人
ホームページ http://www.kobe-wu.ac.jp/

オープンキャンパス スケジュール

日程 7月22日(土)、8月5日(土)・6日(日)・19日(土)、9月10日(日)
時間 午前10時半〜午後4時
お問い合わせ 入試広報部 ☎︎078-737-2329

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