時代に即すスキル追求

大阪芸術大学短期大学部 2024

大阪芸術大学短期大学部

時代に即すスキル追求

大阪芸術大学短期大学部(芸短)は「メディア・芸術」「デザイン美術」「保育」の3学科14コースを展開する総合芸術短期大学で、「メディア・芸術」「デザイン美術」の2学科は伊丹市内にキャンパスがある。一線で活躍する現役のプロフェッショナルが教授陣にそろい、社会のニーズにマッチした専門的で実践的なスキルを学べる。

ドローンクリエイターズコース

来春、新たに2専門分野 二等ライセンス取得目指す

来年度から新設される「ドローンクリエイターズコース」では、国家資格試験に対応したカリキュラムを導入。充実した施設・機材でライセンス取得を目指す

ドローンを使った撮影技術と表現を学ぶ「ドローンクリエイターズコース」が2024年度からデザイン美術学科に新設される。22年12月に国家資格制度がスタートしたのを受け、国家資格試験に対応した最新のカリキュラムを導入。経験豊富な教員の指導のもと、充実した施設や機材を用いて、在学中に二等ライセンスの取得を目指す。

ドローン撮影の第一人者・坂口博紀教授(右から二番目)。豊富な操縦技術、撮影ノウハウを学生に直伝する

授業は一般社団法人「ドローン撮影クリエイターズ協会」の設立者、現・一般社団法人DPCA会長でドローン撮影の第一人者、坂口博紀教授らが担当。同教授はもともと広告・ファッション分野のフォトグラファーとして活躍していたが、ドローンの可能性にいち早く着目して12年からドローンを用いたプロモーションビデオの撮影を開始。多くの大手企業から依頼を受け、空撮の総フライト数は2千時間を超える。
ドローンは写真・映像表現だけでなく土木や農業、災害など幅広い現場に用途が広がる一方、人材不足が顕著だ。坂口教授は「以前は写真家が参入できなかった領域や産業にドローンの技術が求められるようになり、さらなる可能性も広がっている。ドローンを学んだ若い人材が、起業したりビジネスチャンスをつかんだりできるように後押ししていきたい」と話している。

先端メディア専攻 スマホで動画制作完結へ

愛場大介客員教授

また、メディア・芸術学科のメディアコースには「先端メディア専攻」を設置。ソーシャルメディア全盛の今、個人で、スマートフォン1台で動画制作が完結する授業を展開する。
経験豊富な教授陣を代表するのが、動画クリエーターで動画配信のプラットフォーム(基盤)づくりも手がけた経験を持つ愛場大介客員教授。動画チャンネル「ジェットダイスケ」の登録者数は28万人で、テンポの良い動画をつくるため自ら編み出した編集技法「ジェットカット」は一般技法として定着している。
授業では最新の高性能スマホを駆使。正しい撮影技術や、文章編集の感覚を生かした効果的な伝え方などを学び、動画を制作、発表する。「伝授するのは向こう半年のノウハウではなく、将来にわたってベースになる知識や経験。一発ネタではなく、ストーリーにこだわった動画を制作する」と話す愛場客員教授。「誰でも動画を撮影できる時代だからこそ、より良い作品表現を目指す人材を育成したい」と話している。

メディア・芸術学科

メディア、舞台芸術など5コース9専攻 1年後期から専攻選択

メディア・芸術学科「舞台芸術コース」の卒業公演。舞台稽古を重ね、仲間と一緒に芝居を作り上げる

メディア・芸術学科には「メディア(先端メディア、広告、放送、映像)」「声優」「舞台芸術(身体表現、舞台制作)」「ポピュラー音楽」「ポピュラーダンス」の5コース9専攻がある。
「先端メディア専攻」は、前年までの「ライティング・編集・取材・ウェブ専攻」を発展的に充実。ソーシャルメディア全盛の今、動画コンテンツやウェブメディアによる情報発信の手法をはじめ、それらの基本となる企画や取材、ライティングなどの技術を学ぶ。 24年度から専攻を決めずに入学して半期は幅広く学び、1年後期から専攻の選択ができるようになる(ポピュラー音楽コース、ポピュラーダンスコースを除く)。
アニメ「ちびまる子ちゃん」のたまちゃん役を務める声優渡辺菜生子さん、ドラマ「西部警察」に出演し現在は舞台を中心に活躍する加納竜さん、国内外で高い評価を受けるコンテンポラリーダンサー原田みのるさんらが授業を展開する。

デザイン美術学科

8コース11専攻 専門領域超えたカリキュラムも

グラフィックデザイン専攻の授業の様子。松井桂三教授(左奥)ら現役のデザイナーやアーティストが直接指導にあたる

デザイン美術学科には「グラフィックデザイン・イラストレーション(グラフィックデザイン、イラストレーション)」「空間演出デザイン」「ドローンクリエイターズ」「アートサイエンス」「アニメーション・デジタルデザイン・ゲーム」「キャラクター・マンガ・フィギュア(キャラクター・マンガ、フィギュア)」「絵画・版画(絵画、版画)」「工芸・立体デザイン」の8コース11専攻がある。
専攻を決めずに入学し、1年前期に8コース九つの基礎演習から三つを選んだ上で、後期に自分の専攻を選択できる。また専攻を決めた後も専門領域を超えて好きな学びが選べる「クリエイティブ研究」は画期的なカリキュラムで、例えば絵画・版画コースの学生がインテリアデザインの授業を受けられる。さまざまな世界を知ることで表現力の幅が広がり、独自の世界を追求する意欲的な卒業制作にもつながっている。
アートとデザインの境界を越えて国内外で活躍する松井桂三学科長をはじめ、「少年ジャンプ」などで作品を発表する漫画家の凸ノ高秀さん、子どもをテーマにベストセラー絵本を生み出す絵本作家の立本倫子さんら、現役で活躍するプロから直接指導が受けられる。

「返さなくていい」奨学金

入試上位者には学費免除も

芸短では世帯収入の制限を問わず、誰にでも獲得のチャンスがある給付型奨学金制度を設定。学生の4割以上が「返さなくていい」奨学金を利用している。
2年間70万円を給付する「特待生奨学金制度」は、五つの入試種別で計170人を募集。一般選抜入試、大学入学共通テスト利用選抜入試の上位者には、2年間の学費が全額免除される制度も用意している。
また体験入学(オープンキャンパス)で作文を書いて高評価を受ければ、入学後に最大35万円が給付される「作文チャレンジ支援制度」も用意されている。

伊丹キャンパスに2学科

大学名に「大阪」と付いているが、3学科のうち2学科(メディア・芸術学科、デザイン美術学科)は伊丹市北部にあるキャンパスで学ぶ。神戸方面からはJR中山寺駅、阪急山本駅から徒歩圏内。荒牧バラ公園に隣接する広々としたキャンパスは、緑豊かで四季折々の自然が楽しめる。

学長に聞く

第一線で活躍の教授陣

―大学の特長は。

塚本英邦学長

3学科を擁する全国でも珍しい総合芸術短期大学です。特に伊丹キャンパスで学ぶ「メディア・芸術学科」「デザイン美術学科」には、計13コース20専攻と多彩な学びをそろえています。時代を見据えた増設も図り、在学中にドローンの国家資格「二等無人航空機操縦士」の取得を目指す「ドローンクリエイターズコース」、スマホ1台で動画制作が完結する「先端メディア専攻(メディアコース)」の1コース1専攻を来春新設。現場の第一線で活躍するドローンのプロや動画クリエーターが教えます。そのほかの教授陣の顔ぶれも充実しており、2023年度は女優の久保田磨希さんが舞台芸術コースに加わるなど、毎年さらに良い布陣を目指しています。

―4年制大学へ編入する学生が増えています。

22年度末は70人がグループ校の大阪芸術大学に編入学しました。少人数制の細やかで手厚い教育を短大で受けた後、4大で主体的に学ぶことができるのが編入の魅力。卒業制作展も2回経験できるので、学生は飛躍的に成長を遂げます。大阪芸大へなら面接のみで編入でき、最初から芸大に行くより編入した方が4年間の授業料を安く抑えられるというメリットもあります。もちろん就職にも力を入れており、卒業生は幅広い学びや即戦力を生かしてさまざまな分野で活躍しています。

―受験生にメッセージを。

質のいい教育を提供できる大学だけが成長できる時代。芸短は良い教員と設備をそろえて高いレベルの教育を提供し、優秀な卒業生を輩出しています。オープンキャンパスの体験入学に参加すれば、学びたいと思ってもらえる自信があります。

在学生からのメッセージ

誰かに感動与える絵を

デザイン美術学科 絵画・版画コース 2年 塚本麻寛さん

卒業生のイラストレーター、望月けいさんの個性豊かなイラストを見て、自分も誰かに感動を与えられるような絵を描きたいと思って進学しました。芸短の魅力は、コースを決めずに入学して、半年ほど学んだ後にコースが選択できるところ。最初は「キャラクター・マンガ・フィギュアコース」がいいなと思っていたのですが、1年前期に幅広く学んだ中で、「絵画・版画コース」が合っていると感じ、後期から選択しました。大きなキャンバスに油絵具と細い絵筆を使って繊細な風景画を描くのが得意で、卒業制作で大作に挑戦するのを楽しみにしています。私は美術部顧問の先生に一から基礎を教わり、充実した高校生活を送ることができました。芸短卒業後は大阪芸大へ編入し、教員免許を取得して将来は美術の教師になりたいと思っています。

大学概要

住所 伊丹キャンパス=伊丹市荒牧4の8の70
アクセス JR宝塚線中山寺駅徒歩約12分。
阪急宝塚線山本駅、中山観音駅徒歩約20分。
阪急伊丹駅、JR伊丹駅から伊丹市営バス「荒牧バラ公園行き」約27分、「大阪芸大短期大学部前」下車すぐ
学部
(2023年度定員)
メディア・芸術学科(160人)、デザイン美術学科(160人)[伊丹学舎]▽保育学科(100人)[大阪学舎]
教員 教授28人、准教授14人、講師4人
在学生 772人(5月1日現在)
ホームページ https://osaka-geitan.jp/

 

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