国内外での活躍見据え

関西国際大学 2024

関西国際大学

国内外での活躍見据え

関西国際大学は、神戸山手、尼崎、三木の3キャンパスに6学部7学科と大学院2専攻を有する。本年度からのコンセプトを「Learning&Commitment=成長実感力~今にミライ~」と定めた。高い就職率を支えるキャリア教育、資格取得に向けた学修支援、海外や地域とつながるプログラムが充実。卒業時に自らの成長を実感し、国内外で活躍する人材を数多く輩出する。

Learning&Commitment

学びを学外で生かし成長へ

久元喜造・神戸市長を迎えて開催された特別講演会。持続可能なまちづくりを学生たちとともに考えた

「Learning&Commitment=成長実感力~今にミライ」とは―。大学では主体的、能動的に学ぶLearningが求められる。関西国際大学では、さらに身に付けた知識を生かし、学外での「体験学修」から社会へのCommitment(参画)を深める。これを繰り返し行うことで、自ら成長を実感するというストーリーだ。
同大学が、学生に身に付けてほしい力や資質は、自律性▽社会的貢献性▽多様性理解▽問題発見、解決力▽コミュニケーションスキル▽専門的知識や技能の活用力―の六つ。これらの力・資質の到達基準を目標レベルごとに示した指標が「KUISs学修ベンチマーク」で、これまで多くの卒業生が全ての力や資質において大きく成長したことを実感している。
Learning―は、同大学ならではの成長メソッドで、学生が自ら切り開く力を育む仕組みを端的に表している。

一人一人に合わせ就職支援

面接講座や合同企業説明会

就職オリエンテーションの様子。学生一人一人の適性と希望に沿った就職サポートを特色としている

同大学は「学生一人一人の適性と希望に沿った、個別の就職支援」を特色としている。2023年3月卒業生の就職率は98・5%、第1希望への企業内定率69・4%、卒業後の進路に満足している学生は90・5%に上った。
同大学では4年間にわたって、手厚い支援体制を組んでいる。3年次5月と10月には個別面談、7月には就職オリエンテーション1dayセミナーを実施する。模擬面接や内定者との座談会を通し、就職活動への意識を高める。
面接対策講座は、専門の講師を招いての集中特訓。ジョブフェア(合同企業説明会)は優良企業の採用担当者を招いて実施。担当者の生の声を聴き、直接交流できる絶好の機会だ。
キャリアサポート室での面談・相談件数が年間累計で延べ3281件(21年度)に上る。大学側が学生と丁寧に話し合い、希望に沿ったサポートを提供している証しでもある。

学修支援センター

教員試験や簿記検定など47講座

学修支援センターでは、各種資格試験や就職対策など学生の希望に合わせた講座を受講できる

体制も整っている。学修支援センターが実施するプログラムは、教員採用試験や日商簿記検定など47講座あり、成果を上げる。英語検定試験「TOEIC」対策講座や、観光学科にはエアライン特別プログラムもある。
このうち、教員採用試験対策講座は、合格者のほぼ全員が受講し、21年度、100コマ以上の出席者の合格率は80%、200コマ以上の出席者の合格率は88%に上った。

文科省「大学の世界展開力強化事業」 西日本の私大として唯一採択

グローバルな起業家マインド育成 英など5カ国の大学・組織と共同プロジェクト始動

国際的に活躍できるグローバル人材の育成と大学教育のグローバルな展開力の強化を目指す、文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」。この事業に、関西国際大学は22年度、西日本の私立大学の代表校として唯一採択された。同年秋から、神戸芸術工科大学(神戸市)、宮崎国際大学(宮崎市)と、イギリス、オーストラリア、カナダ、インドの海外5大学・組織による、5カ国共同プロジェクトが始まっている。

提携大学への留学に奨学金

神戸市内で開催された「国際学生起業家会議」に関西国際大の学生も参加。外資系、ベンチャー企業のインターンシップにも積極的に関わっている

どんなことを学ぶのか。このプロジェクトでは、将来に役立つ「起業家マインド」を育成するグローバルな学びを受けられる。今回の採択によって、どのようなメリットがあるのか。国際コミュニケーション学部、社会学部、心理学部、経営学部への入学者は提携先の大学への留学に原則として奨学金が支給され、最小限の費用で留学することが可能。他の学部でも、関連の授業を履修することができる。
海外留学などに加え、神戸とシドニーで開催される会議や海外とのオンライン会議に出席したり、外資系企業やベンチャー企業のインターンシップに参加したりするなど、通常の留学や海外研修とはレベルの違う学びの機会が提供される。
濱名篤学長は「従来、アジア中心だった海外の大学の連携が欧米により拡大し、学びの幅が広がった」と話す。

2024年に創立100周年

建学の精神 脈々と

運営する学校法人濱名山手学院は20年、濱名学院と神戸山手学園を法人合併し誕生した。1924(大正13)年、神戸諏訪山の麓に、神戸山手学園の前身・山手学習院が設立されてから2024年で創立100周年を迎える。
濱名学院の建学の精神「以愛為園(愛を以(もっ)て園と為(な)す)」と、山手学習院の建学の精神「自学自習・情操陶冶(とうや)」は、今も脈々と受け継がれている。

利便性よい尼崎・神戸山手キャンパス

三木にはバス 定期的に運行

尼崎キャンパスは、JR尼崎駅から徒歩6分という交通の便のよい立地にある。JR尼崎駅には新快速でJR大阪駅から約5分、JR三ノ宮駅から約15分、JR京都駅から約35分とアクセス抜群だ。
神戸山手キャンパスはJR元町駅から徒歩約13分、神戸市営地下鉄県庁前駅から徒歩約5分に位置し、ツツジの名所として知られる「相楽園」に近く、緑に囲まれ、落ち着いた雰囲気を醸している。三木キャンパスは定期的にバス便が出ている。

学長に聞く

世界と地域社会で学ぶ

―教育の特色は。

濱名篤学長

本学の特色を発信するコンセプト「Learning&Commitment=成長実感力~今にミライ~」は、自主的、能動的に学ぶLearningで得た知識を生かし、在学中から世界や地域社会にCommitment(参画)する「経験学習」を重ねる教育方法です。さらに「学び」の進ちょく度合いについて、4年間の成長を記録する「eポートフォリオ」で蓄積し可視化することで、学生自身が大きく成長したことを実感できます。大学での成績や経験を証明するディプロマサプリメントを、就職活動でも自己成長のエピソードの素材としても活用してほしいと考えています。

―新たな取り組みは。

本学は海外留学できなかったコロナ下においても、海外の大学と双方向型プログラムを実施してきました。昨年採択された文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」は、地域の枠を超えた、いわば「スープの冷める距離」にある宮崎国際大学を含め、国内3大学間の連携・協働と、海外4カ国の大学・組織との共同プロジェクトを通し、学生たちの「経験チャンネル」を拡大するグローバル教育の取り組みです。本学の運営母体・濱名山手学院が運営する神戸山手女子中学・高校との連携も強化していきます。

―どんな学生を求めているか。

自分の可能性を広げたい、成長したいと思っている人、高校時代にやり残したことがある人にぜひ学んでほしい。本学は世界14カ国・地域の73大学と提携する強みがあり、海外に関心のある人も歓迎します。24年度から、日本に在住する、外国ルーツの人が対象の総合選抜入試も始めます。

在学生からのメッセージ

目標はアジアの外交官

国際コミュニケーション学部 英語コミュニケーション学科 4年 正木勇気さん

もともと国際分野に興味があったのと、海外留学プログラムが充実しているところに引かれ、国際コミュニケーション学部に進みました。入学後、インドネシアやベトナム、モンゴル、マレーシア、アメリカ、オーストラリアなど国際的な人脈が増えたのが大きな喜びです。1、2年次はコロナ禍で海外渡航がかないませんでしたが、今年の春休みに、「大学の世界展開力強化事業」のプログラムで豪州・西シドニー大学へ短期留学し、起業家マインドを学べたことは貴重な体験になりました。大学では「外国問題研究会」というサークルに入っています。昨年は神戸・三宮周辺で、ウクライナ人道支援の募金活動を続け、約50万円を国連児童基金(ユニセフ)に送金しました。日本と関係が深い東南アジア諸国で活躍する外交官になるのが目標です。

大学概要

住所 神戸山手キャンパス=神戸市中央区諏訪山町3の1
尼崎キャンパス=尼崎市潮江1の3の23
三木キャンパス(大学本部)=三木市志染町青山1の18
アクセス 神戸山手=JR元町駅徒歩13分
尼崎=JR尼崎駅徒歩5分
三木=神戸電鉄緑が丘駅バス5分
学部
(2023年度定員)
国際コミュニケーション学部(グローバルコミュニケーション学科75人、観光学科80人)、社会学部(100人)、心理学部(125人)、教育学部(150人)、経営学部(175人)、保健医療学部(100人)
教員 教授68人、准教授36人、講師24人、助教7人
在学生 学部2709人、大学院47人(5月1日現在)
ホームページ https://www.kuins.ac.jp/

 

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