
関西学院大学
次代が求める教育展開
国際性豊かな環境で時代に応じた教育プログラムを提供する西宮上ケ原キャンパス、2025年春に学生寮と起業支援施設がオープンした理系教育が充実する神戸三田キャンパス、子どもの未来に寄り添う専門的な学びを提供する西宮聖和キャンパスの主に三つの校地を持つ関西学院大学。各キャンパスで次代を見据えた特色ある教育・研究を展開し、一人一人の興味や目標に応じたさまざまな選択肢と機会を備える。
神戸三田キャンパス30周年
起業支援、学生寮一体の施設開設

2025年4月に誕生したKSC Co‐Creation Village(C―ビレッジ)は社会や地域、企業の課題解決への挑戦を通して起業家精神を育てる場として期待が集まる
神戸三田キャンパス(KSC、三田市)は理、工、生命環境、建築の理系4学部に総合政策学部を加えた文理5学部で構成。理系学部はもともと1学部だったが、創立150周年に向けた将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」に基づき、2021年に4学部へ再編するなど近年、理系教育の充実に注力している。
大型放射光施設「スプリング8」や宇宙航空研究開発機構などで研さんを積む「キャンパスを超えた学び」、海外研修や国際プログラムの拡充を通じた「国境を越えた学び」、起業家(アントレプレナー)精神を育む独自プログラムによる「大学という枠を超えた学び」などを展開し、新たな価値創造にも挑戦している。
さらに今春、KSC開設の30周年に合わせ、起業支援(インキュベーション)施設と学生寮が一体となった「KSC Co―Creation Village(C―ビレッジ)」をキャンパス近接地に開設した。C―ビレッジは3施設で構成。インキュベーション施設「Spark Base(S―ベース)」はワーキングスペースの他、住民も自由に利用できるカフェやラウンジを設置。計300室ある学生寮「創新寮(G―ドーム)」は勉学だけでなく、シアタールームやシェアキッチン、大浴場などつながりを生み出す共用空間を設けた。さらに商業棟は一般利用が可能なフィットネスジム(有料・会員制)を備える。
社会、企業の課題解決実践へ
寮生や教職員、地域住民、企業関係者ら多様な人々が集う環境で、社会や地域、企業の課題解決に挑戦し、実践的な学びを通じて起業を目指す場として期待される。
西宮上ケ原キャンパス 国際性豊かな文系8学部
社会学部 26年度から学び横断的に
西宮上ケ原キャンパス(西宮市)は神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際の文系8学部から成る。世界各国の大学・研究機関と学生や教員の相互交流を通じて国際性豊かな学びの環境が整えられている。さらに時代の変化に応じ、社会学部や人間福祉学部でカリキュラム改編を実施している。
社会学部では多角的な視点で社会課題を解決する力を養うため、26年度から「社会学」「メディア学」「社会心理学」「文化学」の4専攻に加え、「社会調査」「ソーシャル・データサイエンス」「文化コーディネート」「グローバル」「ジェンダー」「インクルージョン(包摂)」に関する6プログラムを新設し、専攻を超えた横断的な学びを可能にする。プログラム修了者には、世界共通の技術標準規格に沿ったデジタル証明書「オープンバッジ」が発行される。また、人間福祉学部の社会起業学科では、25年度から新カリキュラムが導入され、ファシリテーション(取りまとめ)やプロジェクトマネジメントなどの実践スキルを身に付けるための必修科目が設けられている。
西宮聖和キャンパス 教育・保育者の育成拠点

西宮聖和キャンパス
西宮聖和キャンパス(西宮市)は教育学部と短期大学があり、未来の教育者や保育者を育成する拠点となっている。保育者養成146年の歴史と実績を有する短期大学は、24年4月に聖和短期大学から名称変更・共学化した。幼稚園や保育センターが隣接する恵まれた環境の中で、子どもたちの存在を日常的に感じながら子どもの未来に寄り添う専門的な学びを深めることができる。
KSC大学院研究科を再編・拡充 今春、新たに2専攻
建築学専攻 建物と都市空間を一体研究
KSCでは学問分野や国境などさまざまな枠を超えた教育を進める目的で、大学院研究科の再編・拡充を段階的に進めている。25年4月には新たに2専攻が加わった。大学から大学院、さらに社会へと続く探究のステージが一層充実している。
理工学研究科に新設された建築学専攻の研究対象は、建築物の設計領域と、都市計画・運営・防災領域の二つ。建築と都市の空間を連続的、一体的に捉えた教育研究を実現した。安全で快適な美しい建築および都市空間の計画や設計、運営などに関する専門的知識と技術を備え、グローバルな視点で未来を創造する人材の養成を図っている。
さらに理工学研究科では、既存の9専攻で定員を計約100人増やし、理系人材ニーズに応える体制を強化しているのも強みだ。
国連システム政策専攻 国際機関のリーダー養成へ

総合政策研究科の国連システム政策専攻では、国連などの国際機関でリーダーとして活躍する人材養成を目指す
また、総合政策研究科に新設された国連システム政策専攻は、全授業を英語で行い、少人数・演習主体の教育を通じて海外大学院と同水準の学びを提供。「世界市民」育成の理念に基づき、国連や国際機関など公共分野でリーダーとして活躍できる人材の養成を目指している。
オープンキャンパス
西宮上ケ原、西宮聖和で8月2、3日
神戸三田キャンパスは9日開催
今夏もオープンキャンパスを各校地で開催する。西宮上ケ原、西宮聖和の両キャンパスでは8月2、3日(土、日)に、神戸三田キャンパスは9日(土)にそれぞれ開く。
学部紹介、摸擬講義、大学紹介、入試説明(一般選抜・総合型選抜)のほか、学生企画やキャンパスツアーなど関学についてより深く知ることができるプログラムを用意し、現役の学生が自分の学部の魅力を語る企画も実施。また神戸三田キャンパスでは、新設されたC―ビレッジの見学ツアーを予定している。
学長に聞く
新たな価値創造へ挑戦
―大学の特色は。

森康俊学長
14学部14研究科を擁する総合大学で、キリスト教主義に基づく全人教育を目指して1889年に創立されました。スクールモットー(校訓)は「Mastery for Service(奉仕のための練達)」であり、隣人や社会、世界のために自分を鍛える精神を表しています。西宮上ケ原、神戸三田、西宮聖和の3キャンパスで、それぞれの特長を生かした教育・研究を展開しています。
―学びの取り組みは。
理系教育の拠点である神戸三田キャンパスが2025年に開設30周年を迎えることから、新たな複合施設「KSC Co―Creation Village(C―ビレッジ)」を4月に開設しました。起業を志す学生や住民を支援し地域課題の解決にも寄与するインキュベーション施設、地方出身の学生が安心して生活できる空間、研究活動に忙しい理系の学部や大学院生の生活拠点となる学生寮、24時間365日利用可能なフィットネスジムからなり、学生寮以外は近隣住民を含めた一般の利用も可能です。大学、地域、企業連携による新たな価値創造への挑戦がスタートしています。
―受験生にメッセージを。
関西学院の創立者ウォルター・R・ランバス先生は神学、医学を修めた後に宣教師として来日し、教師5人、生徒19人の学校を始めました。本学で学ぶことはこのような歴史の中で自らを修練していくことでもあり、皆さんの学びは次世代へとつながっています。大学での学びが知識獲得型から課題解決型へとシフトしつつある今だからこそ、よりよい社会の実現を目指し、皆さんの期待に応える教育と研究を推進していきます。
在学生からのメッセージ
建築で人々を支えたい
大学院理工学研究科 建築学専攻 博士課程前期課程2年 渡辺賢太郎さん
幼い頃から好きだったのが建築模型づくりやスケッチ。将来は生活の基盤である「住」で社会に貢献したいと考え、大学で建築を学びました。選択したプログラムでは住宅から店舗、公共施設へと徐々に複雑な設計課題に取り組んで、どんどん建築の世界にのめり込み、現在は大学院で建築学を専攻しています。また勉学だけでなく実務的な知識も得ようと、大学4年次に1級建築士の資格取得に挑戦し、初年度で学科、製図試験とも合格できました。
県内のさまざまな大学が参加する学生設計作品の合同講評会で、学生代表で活動したことも貴重な経験でした。新しい学びや気付きが得られたと、参加者から多くの感想をもらえてうれしかった。今後も良いデザインを生み出すために幅広い知識と経験を身に付け、建築で多くの人の日常を支えたい。
大学概要
| 住所 | 西宮上ケ原キャンパス=西宮市上ケ原一番町1の155 西宮聖和キャンパス=西宮市岡田山7の54 神戸三田キャンパス=三田市学園上ケ原1番 |
|---|---|
| アクセス | 西宮上ケ原=阪急甲東園駅徒歩12分、阪急仁川駅徒歩12分 西宮聖和=阪急門戸厄神駅徒歩13分 神戸三田=JR新三田駅から直行バス15分 |
| 学部 (2026年度定員予定) |
神学部(30人)、文学部(770人)、社会学部(650人)、法学部(680人)、経済学部(680人)、商学部(650人)、人間福祉学部(300人)、国際学部(300人)、教育学部(350人)、総合政策学部(495人)、理学部(180人)、工学部(265人)、生命環境学部(228人)、建築学部(132人) |
| 教員 | 教授507人、准教授113人、講師104人、助教48人 |
| 在学生 | 24784人(5月1日現在) |
| ホームページ | https://www.kwansei.ac.jp/ |