神戸学院大学
全学挙げて地域と共に
神戸学院大学は、神戸市内の二つのキャンパスに10学部8大学院研究科を擁し、1万1000人が学ぶ市内最大規模の私立総合大学。2026年の創立60周年を控え、「地域と繋(つな)がる」というビジョンを掲げ、地域の住民、産業界と共に進化する大学を目指す。産学官連携の推進や地域の課題解決に取り組み、その発展やまちづくりへの貢献に全学を挙げて力を注いでいる。
経営学部ゼミ生、菓子メーカーと連携
グミの新商品を開発

大手菓子メーカーと連携し、グミのオリジナル新商品を開発した経営学部辻ゼミの学生たち
「地域の住民、産業界と共に進化する大学」を目指す姿の一つとし、地域社会の多様なニーズに対応できる教育を基本理念に掲げる。阪神・淡路大震災が発生した30年前から、震源地に最も近い総合大学として防災やボランティアなどの教育活動を展開。以来、企業、自治体、地域が抱える課題の解決や地域の活性化のため、多彩な社会連携事業に積極的に取り組んできた。
同事業には、企業や行政と一緒に新しい価値を創出する「産学官連携」、学生の力で地域の課題を解決する「地域連携」、防災の専門知識を住民に発信する「防災連携」などがある。
「産学官連携」分野では企業とコラボした商品企画を展開。その一つとして、経営学部の辻幸恵教授ゼミ生と大手菓子メーカーのブルボン、兵庫県が連携し、新商品「しゃりもにグミ想いをつなぐシトラスミックス味」を開発した。大学と県は「地域創生に係る包括連携協定」を締結している。
ブルボンと学生とのコラボ商品は今回で4回目。阪神・淡路大震災の教訓の継承をコンセプトに企画立案。「日々学業に励む学生が、気軽につまんでお腹を満たせるものといえばお菓子。中でもグミ」と考え、どんな味にするかも自分たちでアイデアを出し合い、納得いくまで話し合って決めた。
大震災の教訓継承願い込め

学生たちが開発した商品「しゃりもにグミ想いをつなぐシトラスミックス味」。「今を大切に」という思いを込めたメッセージも
パッケージにもこだわった。表面に「今日あったこと 誰に話したいですか?」「当たり前じゃない 奇跡の今日を噛(か)みしめて」など、学生考案による若年層に向けた8種類のメッセージのいずれかが書かれている。裏面には「2025年1月17日で阪神・淡路大震災から30年。何げない日々は当たり前ではない。一日一日を大切に生きていこうというメッセージを込めて。晴れやかな気持ちになれるよう、爽やかさや酸味を加えたシトラスミックス味で表現しました」と自分たちで考えたメッセージを入れた。
さらに県の阪神・淡路大震災特設ホームページにつながる2次元コードを掲載し、震災を知らない世代が気軽に特設ページにアクセスして震災の記憶や経験を未来につないでいける工夫もした。
24年末から25年3月ごろまで全国各地のコンビニエンスストア、量販店、ドラッグストア、菓子店などで販売。同年1月には、神戸マルイ(神戸市中央区)のイベントスペースなどに期間限定で出店し、販売した。
創立60周年控え「有瀬」に建設 1号館、来春オープン
学生ら集い英語で交流も
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来春から利用が始まる有瀬キャンパス「1号館」(イメージ図)
開学の地である有瀬キャンパス(神戸市西区伊川谷町有瀬)で現在、創立60周年を見据えた事業を進めている。キャッチフレーズは「有瀬が、変わる。」で、その中心を成すのが1号館建設プロジェクトだ。
2024年10月に着工し、26年1月に建物工事が完成する見込み。同年4月に外構工事が完了し、利用開始となる予定だ。
07年、ポートアイランドに新キャンパスができ、本部機能も移した。一方の有瀬は「マザーキャンパス」という位置づけで、有瀬における1号館はいわば大学の「顔」であり、象徴的な存在であったが、老朽化を理由に11年に取り壊していた。1号館の再建は、キャンパスの新たな顔づくりと言える。
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2階には学生が集いやすい明るく開放的なオープンラウンジ、自習室などが入る(イメージ)
1号館は鉄骨造り3階建て延べ約6890平方メートルで、1階にカフェやコンビニエンスストア、外国人教員と留学生、英語力を磨きたい日本人学生が英語で交流する「English Plaza(い~ぷら)」や講義室などが入る。2階には学生が集うことができる明るく開放的なオープンラウンジや自習室など、3階には人文学部研究室、演習室などが設置される予定。
生き方まで視野に就職支援
公務員採用数に実績

「企業研究会」に参加した学生たち
就職支援の充実も特徴的だ。職業選択や生き方までを視野に入れながら、1年次から社会と接点を持ち、多様な背景を持つ仲間と協働する力を養うことを目的とした科目を開講している。
就職活動が本格化する時期には業界研究セミナーや、就職ガイダンスなどの各種サポートを実施。キャリアコンサルタントの有資格者、企業人事経験者らの進路相談員がキャリアセンターに常駐し、個別相談を行うことで、一人一人に寄り添い、丁寧に対応している。
また、国家資格や教員免許をはじめ、資格取得を目指す学生のために正課科目から課外講座まで多様な学びの機会を提供し、将来の夢や目標の実現のために早い段階から全面的にバックアップしている。
就職に関して特筆すべきなのが、国家公務員、地方公務員、警察官など公務員採用者数の多さだ。過去5年間(2020年度~24年度卒)で690人に上る(臨時採用者は除く)。この数字は既卒者を含まず、卒業と同時に公務員として採用された実人数となっている。中でも、近年の警察官、消防官の採用実績は関西圏の大学においてトップクラスで、過去5年間で警察官は196人、消防庁・消防局には90人もの卒業生が新卒で採用された。兵庫で学んだ多くの若者たちが、地域で職を得て、地域のために汗を流している。
学長に聞く
自分磨きチャンス手に
―4月、学長に就任されました。

備酒伸彦学長
理学療法士として高齢者ケアの現場や行政機関で働いた後、2005年から本学の総合リハビリテーション学部で教えるようになりました。この経験から「人が動く、組織が動く力の源は、個々のモチベーションである」ということを知りました。そしてモチベーションは、本人と周りの人の具体的な行動で生まれるということを学びました。他者との関係において、最も大切なのはコミュニケーションです。正しいコミュニケーションとは何なのかを、本学の教員らは学生たちに熱心に説いています。
―来年、創立60周年を迎えるに当たって。
大きな節目にあって、「後世に残る大学」の実現に向けて知恵を絞っています。ポートアイランドと有瀬の2キャンパスに10学部8研究科、1万1千人を超える学生数を擁する神戸市内で最大規模の文理融合型私立総合大学へと発展し、卒業生は今春10万人を超えました。創立60周年記念事業として、有瀬キャンパスに「交流」「にぎわい」をコンセプトとする1号館を設置します。現在、建設工事を進めており、来年4月にオープンします。近隣の方にも気軽にお越しいただけるキャンパスにしたいと思っています。
―受験生にメッセージを。
本学の学生は総じておとなしいですが、ここぞという場面では、驚くばかりの輝きを見せてくれます。そんなとき、「大人はできない理由を考えるのに対して、学生たちはできる方法を考えている」と痛感します。皆さんの今後の人生には、たくさんのチャンスが待っています。そのチャンスをつかむため、自分を磨くための場所が大学です。
在学生からのメッセージ
企業と一緒に商品開発
経営学部4年 竹内千晃さん
高校生の頃、経営学部の辻幸恵ゼミがいろいろな企業とコラボしていることを新聞記事で知り、「このゼミに入りたい」と思いました。
昨年はブルボン、兵庫県とコラボして発売された「しゃりもにグミ想いをつなぐシトラスミックス味」の開発に関わりました。阪神・淡路大震災から30年の今年、「今を大切に」という同世代へのメッセージを込めた商品です。全ゼミ生で味やパッケージに記すメッセージなどを真剣に議論して作り上げました。企業の方と会議などのやりとりをした経験は、その後の就職活動にも生かすことができました。
ポートアイランドキャンパスの環境は素晴らしく、キラキラと輝く海が見える教室がお気に入りの場所です。恵まれた環境で得た学びを生かし、来春からは神戸の企業で働きます。
大学概要
| 住所 | ポートアイランドキャンパス=神戸市中央区港島1の1の3 有瀬キャンパス=神戸市西区伊川谷町有瀬518 |
|---|---|
| アクセス | ポートアイランド=ポートライナーみなとじま駅徒歩約6分 有瀬=JR明石駅から神姫バス「神戸学院大学方面」行き |
| 学部 (2026年度定員予定) |
法学部(450人)、経済学部(340人)、経営学部(340人)、人文学部(300人)、心理学部(150人)、現代社会学部(220人)、グローバル・コミュニケーション学部(180人)、総合リハビリテーション学部(170人)、栄養学部(160人)、薬学部(250人) |
| 教員 | 教授157人、准教授79人、講師71人、助教16人、助手6人 (5月1日現在) |
| 在学生 | 11095人(5月1日現在) |
| ホームページ | https://www.kobegakuin.ac.jp |