神戸常盤大学
専門職業人育成に特化
「医療」と「教育」に特化した学部構成で、少人数教育をモットーに専門職業人の育成に取り組む。4月、看護学科が学部として独立し、看護学部(看護学科)、保健科学部(医療検査学科、診療放射線学科、口腔保健学科)、教育学部(こども教育学科)の3学部5学科となった。開学から実学重視の教育体制を貫き、地域での活動や国際交流にも注力。入学前から卒業後までを視野に入れた独自のプログラムを用意し、社会で活躍する人材育成を目指している。
看護学科
看護の可能性、活躍の場開く 充実した臨地実習、海外研修も

社会の変化に応じた新たな看護の可能性を創造する人を育成する「看護学科」
本年度から、保健科学部から看護学部看護学科へスタートを切った。医療が高度化するとともに看護専門職にも高い専門性と実践力が求められている。病院だけでなく学校や地域、企業など幅広いフィールドで新たな看護の可能性を切り開く人材育成が、学部開設の狙いだ。
複数の専門学部を擁する医療系大学として、多職種と連携、協力しながら目標を達成する人材育成を重視する。1年次から他学科の学生とのグループワークの機会を多く設け、多様な発想や考えに触れる環境を用意。また、病院や施設、訪問看護ステーションなどで実際に患者と触れ合う臨地実習も充実している。
学部開設に併せた教育プログラム「看護アラカルト」がスタート。自身のライフステージの変化に応じ、長く看護専門職として働くことを目的に、興味の範囲を広げる機会を提供する。例えば海外研修や地域ボランティアなど、さまざまな経験を積み重ねることができる。
医療検査学科
臨床検査技師養成59年の実績

50年を超える臨床検査技師養成の歴史と実績を持つ「医療検査学科」
病気の早期発見や診断、治療法決定に必要な生体情報を提供する臨床検査技師を養成する学科。59年の歴史と実績があり、多くの卒業生が県内外の病院を中心に活躍している。
臨床検査技師は血液、尿、細胞などを調べる検体検査と、心電図や超音波検査などの生理検査を行う専門職で、人工知能(AI)時代では正確な情報提供者として重要な役割を持つ。
本学科には兵庫県で唯一「がん細胞を発見するスペシャリスト」の細胞検査士を養成するコースもある。本来は臨床検査技師として病理勤務実績を1年以上積んだ後、受験資格を得るが、同コースを受講すれば、卒業と同時に資格取得が可能だ。
研修など海外で経験を積めるのも特色だ。全国唯一、14年連続で国際学生シンポジウムの日本代表に選出された。海外在住経験がある教員が多く、英語によるプレゼンテーションも手厚く指導する。
診療放射線学科
少人数制、最新機器で実習重視

「診療放射線学科」は、高い知識と技術に加え、教養と人間性を身につけた診療放射線技師を養成
兵庫県唯一の診療放射線技師を養成する4年制大学として20年に開設した。
現代医療に欠かせない放射線を扱う専門家である診療放射線技師を目指す。病気の診断、治療に関わる重要な情報を人体から収集するため、高い知識とスキルに加え、豊かな教養と人間性が必要だ。
併せて放射線を発生する装置や放射性同位元素を取り扱う施設で、それを監督する放射線取扱主任者の資格取得も可能だ。
少人数制で実習重視のカリキュラムにより、きめ細やかに指導するのも特長。学内には大手医療機器メーカーの最新機器が備わり、実際に医療現場で使用されている機器の操作などで実習を行う。卒業後は、大規模病院やクリニックをはじめ、医療機器メーカーや電力会社など活躍できる分野は幅広い。
口腔保健学科
学内に診療所、保育士など資格も

口腔から人々の健やかな生活を支援する歯科衛生士を目指す「口腔保健学科」
歯科衛生士に必要な技術と知識を養う。2022年度に短期大学部から移行し、県内初の4年制大学の口腔保健学科となった。
学内に一般診療を行う歯科診療所があるのは、他の歯科衛生士養成校にない魅力だ。診療所では普段授業や演習を行う歯科医師、歯科衛生士の専任教員が直接指導する。また、保護者参加型実習も行っており、診療所で保護者を対象に歯石除去、歯科保健指導などを実施。さまざまな治療を通じ、豊富な臨床の現場を体験できる。
4年制ならではのメリットも見逃せない。歯科衛生士に必要な基本的学習に加え、多様化する歯科医療のニーズに応える高度な、そして幅広いスキルを学べる。入院や手術前後の患者の口腔健康管理、地域での健康教育や訪問歯科などだ。また、企業でのインターンシップや国際保健医療活動などの科目もあり、歯科衛生士の国家資格だけでなく、保育士、食生活アドバイザー、食育指導士などの資格も取得できる。
こども教育学科
多様な実習が育む実践力

保育演習室・子育て総合支援室で多様な体験型授業が受けられる「こども教育学科」
保育士・幼稚園教諭・保育教諭を目指す「保育・幼児教育コース」と、小・中学校教員(小学校1種免許、中学校理科1種免許)の取得が可能な「義務教育コース」の二つがある。実践的な学びを重視し、学内外で多様な実習の機会を提供している点が大きな特徴だ。
その一つが子育て総合支援施設「KIT(きっと)」。神戸市内の長田、兵庫、西元町、垂水で展開し、学生はスタッフとして携わる。
例えば、学習教室と学童ラウンジが一体となった「てらこや」や、親子が自由に遊びながら交流できる「ときわんクニヅカ」では、学生が教材づくりや指導のアイデアを実践し、貴重な現場経験を積んでいる。
新たに整備された「保育演習室・子育て総合支援室」では、実際の保育を想定した模擬保育や地域の子育て支援活動など、多様な体験型授業や実践を通して保育所や幼稚園、認定こども園の現場で求められるスキルや実践力を身に付ける。
また、「理科実験室」では物理、地学、生物、化学を学び、実験を通じて自然科学の原理や現象を体感し、学ぶ楽しさや教える喜びを深く理解することができる。
学長に聞く
医療と教育で進化継続
―教育の特色、理念は。

濵田道夫学長
1908年創立の私立家政女学校をルーツに持つ本学では創立以来、実学を重視する建学の精神を受け継ぎ、「医療」「教育」の専門職業人の育成に努めています。
教育の核が、入学から卒業後までつながりを持って段階的に専門性を高める「リエゾン・モデル」。中でも「まなぶる▼ときわびと」は、5学科の学生がチームで課題に向かい多職種連携の現場力を育む独自のプログラムで、大変高い評価を得ています。また、地域活動に力を入れているのも大きな特徴。神戸市内で展開する「KIT(きっと)」は教師と学生が参加する子育て支援施設。他に地域の方々の健康チェックをする秋の「健康ふれあいフェスタ」や、地域の外国人を医療面で支える「国際保健室」なども実施し、学生たちの重要な学びの場となっています。
―新しい取り組みは。
近年、卒業生を中心にリカレント教育(社会人の学び直し)に力を入れ、卒業後の「リスキリング講座」は関心を集めています。将来、海外で活躍したいと希望する学生も増えており、アメリカ、オーストラリア、ネパールなどの医療・教育機関での海外研修を実施し、英語学習も強化しています。本学は2020年度に兵庫県初の診療放射線学科、22年度には県内初の4年制口腔保健学科を開設。今年から看護学科が学部としてスタートするなど、時代の変化に合わせ医療系大学として着実に進化を続けています。
―どんな学生を求めるか。
夢を持った人に来てほしい。国家資格を取得し、社会で活躍する人材を育成するのが本学の使命。みなさんの未来が輝かしいものとなるよう、全力で応援します。
在学生からのメッセージ
実践的実習で深い学び
保健科学部 口腔保健学科4年 菅沢七星さん
小学生の頃から歯科衛生士を目指していました。神戸常盤大学を選んだのは、他分野を専攻する人たちと関わる機会が多くコミュニケーション力を高められると考えたからです。実際、「まなぶる」という授業で、こども教育や看護などの学生とチームで協力して課題を解決する力が身につきました。
3年生の実習先は自分で分野を選択できるため、興味のあった「矯正」「障害者歯科」を深く学ぶことができました。保育園や高齢者施設での実習もあり、子どもとの関わり方や高齢者の口腔ケアについて実践的に学ぶこともできました。将来は「この人にみてもらいたい」と思われるような信頼される歯科衛生士になりたいです。障害者や高齢者など自ら口腔ケアができない人たちを支える仕事も視野に入れ、夢に向かって頑張りたいです。
大学概要
| 住所 | 神戸市長田区大谷町2の6の2 |
|---|---|
| アクセス | 神戸高速鉄道西代駅徒歩9分、JR新長田駅徒歩15分 |
| 学部 (2026年度定員予定) |
保健科学部(225人)、看護学部(85人)教育学部(80人) |
| 教員 | 教授44人、准教授18人、講師34人、助教10人 |
| 在学生 | 1631人(男子288人、女子1343人)(5月1日現在) |
| ホームページ | https://www.kobe-tokiwa.ac.jp/univ/ |