感性を磨くプロの指導

大阪芸術大学短期大学部 2025

大阪芸術大学短期大学部

感性を磨くプロの指導

兵庫県伊丹市内にキャンパスがある大阪芸術大学短期大学部(芸短)は、「メディア・芸術」「デザイン美術」の2学科に多彩で時代に即した計14コースを設けている。一流の教授陣が、プロ仕様の設備や機材を用いて本格的な授業を展開。実践的な学びを通じて個々の感性を磨き、才能を伸ばしながら新たな価値観を創造する。

先端メディア専攻(今春開設)

スマホで質の高い動画を

「先端メディア専攻」の授業風景

メディア・芸術学科のメディアコースに2024年度から設置された「先端メディア専攻」は、スマートフォンを駆使した授業を展開している。一流の教授陣を代表するのが、動画クリエーター愛場大介客員教授。動画チャンネルの登録者数は28万人で、テンポのよい動画をつくるため自ら編み出した編集技法「ジェットカット」が一般技法として定着している。

スマホで課題の「雨を感じる映像」を撮影する学生ら

撮影から配信までスマホ1台で行うスキルを習得する「動画基礎制作演習」。ある日の授業では「雨を感じる映像」などのテーマで、キャンパス内外に出向いて葉っぱの水滴や雨で散った花弁などの動画をワンカットで撮影した学生たちが、教室に戻って短時間で編集し作品をプレゼンテーション。仲間の作品を批評したり、愛場客員教授の模範作品を見たりして、質の高い動画制作について考えた。

愛場大介客員教授

愛場客員教授は「誰でも動画が配信できる時代だからこそ、スキル向上にとどまらず、自分の作品を言語化して伝える力こそ重要」と話す。

メディア・芸術学科 「声優」など5コース9専攻

プロ仕様の機材や設備

メディア・芸術学科・ポピュラーダンスコース。内外のステージで経験を積みながらダンステクニックを磨く

「メディア」「声優」「舞台芸術」「ポピュラー音楽」「ポピュラーダンス」の5コース9専攻からなるメディア・芸術学科。メディアコースは「先端メディア」「広告」「放送」「映像」の4専攻、舞台芸術コースは「身体表現」「舞台制作」の2専攻に分かれている。
プロ仕様の機材や設備を用いた本格的な授業が受けられるのが特長。また「ポピュラー音楽」の学生が「舞台芸術」も学んでミュージカル俳優を目指すなど、コース専攻以外の授業を受講して学びの幅を広げられるのも芸短ならではだ。近年は学外に飛び出し、業界のプロとコラボレーションして制作した動画を発信するなど、生きた学びで現場力を鍛えている。
舞台演出なども手がける俳優の芳本美代子さん、テレビの情報番組でコメンテーターを務めるジャーナリストの立岩陽一郎さん、最新作「高野豆腐店の春」が国内外で高評価を受けた映画監督の三原光尋さんらが教授陣に名を連ねる。

ドローンクリエイターズコース(今春開設)

国家資格の取得を目指す

「ドローンクリエイターズコース」で指導する坂口博紀教授

ドローンを駆使して次世代で活躍可能な人材を育成するデザイン美術学科の「ドローンクリエイターズコース」も24年度から本格始動した。
ドローンの第一人者で国に登録されたドローン講習団体の代表を務める坂口博紀教授らが指導。充実した施設や機材を使って安全な飛行のノウハウやカメラワークなどの撮影技術を実践的に学ぶことができ、在学中に国家ライセンス二等無人航空機操縦士取得を目指す。このコースでは独自プログラムに基づいて技能、筆記試験のトレーニングができ、並行して芸術作品を制作する。芸短では、講習を手がけている現役の講師陣から全面的にバックアップが受けられるメリットがある。

国家ライセンス取得に対応した最新のカリキュラムで操縦スキルと知識を磨く

ドローンは産業分野での需要が「空の産業革命」とも言われるほど急激に伸びている。坂口教授は「現時点で商用化されているのは測量、点検、警備、物流、農業などで、可能性は無限大。基礎知識と資格を身に付けたドローンパイロットはこれからの時代にさらに必要となる」と力説した。

デザイン美術学科 「絵画・版画」など9コース12専攻

専攻以外の授業も受講可

グラフィックデザイン専攻の授業の様子。松井桂三学科長兼教授(左奥)をはじめとする現役プロアーティストが直接指導にあたる

デザイン美術学科は近年入学希望者が増加傾向で、23年度の160人から24年度は220人に定員を増やした。「グラフィックデザイン」「空間演出デザイン」「イラストレーション」「絵画・版画」「工芸・立体デザイン」「キャラクター・マンガ・フィギュア」「アニメーション・デジタルクリエイション」「アートサイエンス」「ドローンクリエイターズ」の9コース12専攻と多彩な学びがそろう。
専攻コースを決めずに入学して1年生前期に基礎演習から三つ以上を選択、本格的な専攻の学びは1年生後期から行う。コース決定後も専攻以外の授業が受講できる「クリエイティブ研究」も画期的なカリキュラムで、独自の世界観を追求した意欲的な卒業制作にもつながっている。
日本を代表するアートディレクターでグラフィックデザイナーの松井桂三学科長兼教授をはじめ、業界トップクラスの先生から直接指導が受けられる。

返済不要の奨学金制度 学生の4割利用

芸短は世帯収入の制限を問わず、入学試験で誰にでも獲得のチャンスがある返済不要の奨学金制度がある。芸短生の約4割がこの奨学金制度を利用。入試種別ごとに設定基準は異なるが高校評定平均値3.8以上を設定する入試や入試科目の評価のみで選考する入試など、設定はさまざまで2年間70万円を給付し最大170人を募集する。その他2年間の学費が全額免除される制度もあり充実している。
編入学でステップアップを図る学生が多いのも芸短の特長。23年度は65人が芸短卒業後に四年制大学へ進んだ。大阪芸術大学へは特別枠で編入できる内部推薦制度があるほか、最初から大学に行くより短大から編入した方が4年間の学費が抑えられるメリットもある。

立地と環境整う伊丹に2学科

大学名に「大阪」と付くが、2学科とも「伊丹キャンパス」で学ぶ。宝塚市と隣接する伊丹市北部の閑静なロケーションに立地し、3万平方メートル超の広大なキャンパスを擁する。世界250種のバラの植栽で有名な荒牧バラ公園に隣接して緑も豊かだ。JR中山寺駅、阪急山本駅から徒歩圏内で、阪急伊丹駅から市バスも運行。

学長に聞く

業界で活躍する教師陣

―大学の特色は。

塚本英邦学長

来年創立80周年を迎える総合芸術短期大学です。「メディア・芸術学科」「デザイン美術学科」の2学科に計14コース21専攻と幅広い学びがそろっているのが特長です。業界の第一線で活躍する教師陣のほか、プロ仕様の設備や数多くの発表の場をそろえ、少人数制による手厚い教育に力を入れています。また、国家資格取得を目指す「ドローンクリエイターズコース」、スマホ1台で動画の収録から配信までを完結させる「先端メディア専攻」が今春から本格始動するなど、時代を先読みしてコース・専攻の新設や再編を図っています。

―編入する学生が多い。

芸短では即戦力となる技術だけでなく、その分野の基礎や考え方をじっくり学ぶことで卒業後も長期的に成長することができ、そこが専門学校とは大きく異なる点です。また、芸短ならではの質のいい教育内容の下で多くの学生が優秀な成績を収め、前年度末には65人がグループ校の大阪芸術大学を中心とした四年制大学に編入してさらなる成長を遂げています。またコンペティションで受賞したり企業や官公庁に採用されたりと芸短生の多くの作品が社会で認められています。

―どんな学生を求めるか。

画塾に通っていなくても、芝居や演奏などの経験がなくても、「何かを表現したい」と意欲を持っている人を求めています。芸短では初心者のゼロから始める学生にも丁寧に指導をするので、まっさらな状態で素直に学びと向き合うことで急成長を見せる学生もいます。まずは一流のプロ教員によるリアルな体験授業に申し込んで魅力に触れてみてください。オープンキャンパスでお待ちしています。

在学生からのメッセージ

得た自信胸に夢へ進む

デザイン美術学科 アニメーション・デジタルデザイン・ゲームコース2年 左近詩月さん

枠にとらわれない芸短ならではの授業プログラムに魅力を感じて進学しました。1年生前期で幅広いジャンルを学んでから専攻を決定でき、2年生になってもデザイン美術学科独自の「クリエイティブ研究」を通じて専攻以外でやりたかったことにチャレンジして作品の世界を広げることができます。また少人数制で先生方との距離が近いため、親身になって授業や制作のサポートをしてもらえるのも進んでよかったと思える理由です。学業以外では2年間という短い学生生活を思い切り楽しんでもらえるように、学生自治組織の会長として多くのイベントを企画運営しています。卒業後はゲームの制作会社に就職してロールプレーイングゲームに携わるのが目標。難易度の高い業界ではありますが、本学で得た自信を胸に、夢へと進んでいきたいです。

大学概要

住所 伊丹キャンパス=伊丹市荒牧4の8の70
アクセス JR宝塚線中山寺駅徒歩約12分。
阪急宝塚線山本駅、中山観音駅徒歩約20分。
阪急伊丹駅、JR伊丹駅から伊丹市営バス「荒牧バラ公園行き」(約27分)「大阪芸術大学短期大学部前」下車すぐ
学部
(2025年度定員予定)
メディア・芸術学科(160人)、デザイン美術学科(220人)
教員 教授32人、准教授14人、講師5人
在学生 739人(5月1日現在)
ホームページ https://osaka-geitan.jp/

 

TOP